中国による国産大型機プロジェクトが世界的な航空関連企業の関心を集めている。大型機の製造の一部を担当する中国航空工業グループは13日、米航空機器メーカー「ハネウェル」のデビッド・コートCEOが大型機プロジェクトへの参加希望を同社に伝えたことを明らかにした。「北京商報」が伝えた。
初の国産大型機「C919」は設計プランをすでに完成しており、2014年までに初飛行となる予定だ。大型機プロジェクトへの海外サプライヤーの入札募集もすでに始まっている。「ボーイング機1機に使われている部品は世界5千社のサプライヤーから供給されている。国産大型機のもたらすビジネスチャンスはとても大きい。現在は、海外サプライヤーの入札募集開始という敏感な時期であり、中国航空工業を通じて大型機プロジェクトに参加したいという海外企業も少なくないはずだ。ハネウェル社もその一例だ」と航空業界の専門家は語る。
ハネウェル社は、フォーチュン誌の「グローバル500社」にも選ばれている大型メーカー。航空機の電気制御システムの分野で大きな優勢を誇っている。中国航空工業との協力を検討している分野には、補助動力装置(APU)や環境制御システム(ECS)、航空機車輪のブレーキ、航空用電子機器、飛行制御、照明などが含まれる。双方は今後、大型機プロジェクトをプラットホームとして、多くの分野での協力を模索していく計画だ。
中国航空工業の林左鳴・総経理は、外国企業との協力の増加について、「海外と中国との航空業での協力は3つのモデルが考えられる」と語る。第一に、コストを引き下げるための単純協力。海外の航空業界をこのモデルで引き付けているのは、中国の安い労働力と生産コストの低さだ。第二に、中国市場に参入し、現地化生産を実現するための協力。第三に、双方が戦略パートナーシップを結び、国際市場開拓を目標として行うハイレベルの協力だ。
「国際航空業界と中国航空工業との協力はこれまで、第一と第二のモデルに基づいたものが多かった。中国航空工業は現在、第三のモデルで協力を展開することを希望している。国産大型機プロジェクトの始動とコミューター機『ARJ21』のシリーズ化に伴い、新たな国際協力のピークがやってくることになるだろう」と林総経理は語った。
「人民網日本語版」2009年5月14日 |