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食糧不足から「中部の穀倉」になった安徽省
発信時間: 2009-06-11 | チャイナネット

中国中部地域の「食糧生産大省」といわれる安徽省の年間の食糧栽培面積は、農作物栽培総面積の70%を占める600万ヘクタールで、主な食糧作物である水稲と小麦の収穫高は、農作物の総収穫高の80%を占める。

 

1978年にはわずか198億2500万キロに過ぎなかった安徽省の食糧収穫高。しかし2008年に300億キロ以上になり、30年前の「食糧不足」が徹底的に解決されて、全国でも数少ない「食糧輸出省」の一つになった。

 

農民の意欲を高める農業発展促進優遇政策

 

去年の収穫の秋、安徽省桐城市青草鎮で食糧栽培の達人と呼ばれる蕭明望さんは、自分が育てた稲穂を見ながら喜びに目を輝かせた。蕭さんが請け負った約133ヘクタールの稲の単位面積あたりの平均収穫高は550キロで、販売収入は250万元以上。30年にわたって食糧を栽培し続けてきた蕭さんは、今年の豊作に大いに胸を躍らせ、感慨深げにこう話す。

 

「今の農民たちの生活は昔と随分違う。農業税が全面的に減免され、その上、年間の食糧手当や農業物資の総合的な補助、優良種子の手当、農業機械の購入手当などもある。平均すると約6.7アール当たりの手当ては100元以上で、こうした政策は農民たちの栽培意欲を大いに高めている」

 

かつて蕭さん一家の収穫量は1年に600キロだった。また当時、農民が穀物を売るのは難しく価格も低く、暮らしはとても逼迫していたため、仕方なく都会に出稼ぎに行ったという。しかしこの数年に実施されている国の農業発展促進優遇政策で、蕭さんも農業に希望が持てるようになった。

 

「食糧を販売する時には、事前に国の食糧調達センターが農民たちに発注するため、どんな情況でも食糧の販路を心配する必要はない。また国が食糧の最低買い上げ価格を決めたので、農民たちは何も心配しなくてよくなった。だから食糧を栽培しても豊かになれる」

 

一連の農業発展促進優遇政策の実施によって、安徽省の農民たちの食糧栽培への意欲も高まっている。2008年に安徽省の食糧収穫高は1978年より150億キロ多い300億キロを超え、単位面積あたりの収穫高も、1978年の160キロから2007年の298キロと倍増した。

 

食糧の増産を促すインフラ整備

 

安徽省の耕地の65%は水利施設が整っておらず、十分に開墾されていない収穫高の低い田畑だ。どのようにインフラ整備を強化し隠れた生産力を掘り起こすのかが、安徽省の食糧生産能力を高める主な目標である。

 

安徽省は水利などの総合的なインフラ整備や科学技術のサポートを考慮した上で、「収穫量を110億キロ増す計画」を打ち出した。この計画では2015年に食糧の収穫高を60億キロ増の350億キロにし、2020年には110億キロ増の400億キロ増を目指す。

 

 「チャイナネット」 2009年6月11日

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