あるメディアがこのほど、自動車部品の輸入関税率が9月1日から10%に引き下げられ、これに対応して国内の自動車価格も下がると報道した。これについて商務部関連部門の責任者は30日、「この報道には根拠がなく、政策に対する完全な誤解だ。現在、自動車部品の輸入関税率は10%で、引き下げ問題というのは存在しない」と述べた。「国際金融報」が伝えた。
工業情報化部、国家発展改革委員会は今月28日、「自動車産業発展政策」の中の輸入管理に関する部分を改定し、9月1日から施行されることになった。改定された部分で最も注目されるのは、2005年4月1日に施行された「完成車の特徴を備える自動車部品の輸入管理規定」を撤廃するという条項だ。
05年初め頃、国が輸入自動車の割り当て管理制度を廃止すると、一部の多国籍自動車メーカーが完成車の関税率と部品の関税率との差を利用して税金逃れをするようになった。完成車の輸入をゼロにし、部品を分散して輸入したりして、完成車として関税を納めるべき完成車の特徴を備えた部品を輸入し、中国国内で組み立てて販売するという「形を変えた脱税」の方法を取り、不当な競争を行った。自動車部品の輸入秩序を規範化し、違法な組立などの不当競争を摘発するために、税関総署、発展改革委、商務部、財政部は「完成車の特徴を備える自動車部品の輸入管理規定」を制定し、同年4月1日から施行した。第3項にある完成車の特徴の判定基準は06年7月1日に発効するとされたが、基準の判定にさまざまな意見が出されたため、発効日が08年7月1日に延長され、いまだに発効していない。
現在、完成車の特徴を備えた部品を輸入して国内で組み立てる車種は、少数のスポーツ用多目的車(SUV)とハイエンド乗用車だけで、年間輸入台数は数万台にとどまり、国産自動車生産・販売台数全体の数パーミル(千分の1)ほどに過ぎない。これらの輸入部品はすべて完成車と同じ25%の関税率が適用される。輸入重要部品については、一律に10%の関税率が適用されている。
「人民網日本語版」2009年8月31日 |