電子ブックリーダー市場は駆け出し早々、国内電子メーカーの参入ラッシュのみならず、国外メーカーからの注目も集めている。このほど韓国のアイリバーが国外メーカーとしては初めて、独自の電子ブックリーダーを中国で発売する意向を示した。世界的なメーカーの参入によって電子ブック市場ではより熾烈な競争が繰り広げられることになる。国内最大の電子ブックリーダーメーカー漢王の劉迎健董事長は「来年の電子ブック市場には100以上のブランドが出回る」と予測する。北京商報が25日伝えた。
易観国際電子ブック市場のアナリスト、張亜男氏によると、電子ブック市場は見た目は過熱しているようだが、需要がそれほど高いわけではなく、多くはメーカーが市場を後押ししているのだという。特に中国移動(チャイナモバイル)が3Gをサポートする電子ブックリーダーを発注するという情報が流れてから、各大手電子メーカーはこぞってこの市場の前途を有望視し始めた。
アナリストによると、電子ブックリーダーを過熱化させているもうひとつの大きな要因は「ギフト・エコノミー」だという。電子ブックリーダーは新鮮な電子商品であるため、多くの会社で贈り物として選ばれる。韓国のアイリバーが年内の中国市場への参入を決めたのも、年末の「ギフト・エコノミー」を見込んでのことだ。中関村の電子商城にある電子ブック店の店主は「今はほとんどの人が贈り物用に電子ブックを買っている」と話す。こういった意味から、電子ブックの個人消費時代はまだ完全に到来したわけではない。
国内の電子メーカーの多くは電子ブックリーダー市場に盲目的に参入しているとアナリストは指摘する。来年電子ブックリーダーの販売台数は100万台を突破すると予測されているが、この市場は駆け出し早々「価格競争」に突入しているため、新規参入メーカーが生き残るのは至難の業だ。
「人民網日本語版」2009年12月29日 |