2010年の中国石炭市場の発展に影響を及ぼすいくつかの要因が錯綜しており、中でも、次の要因が主にプラスとなる。世界経済の安定した回復の基調がほぼ確立している。世界の電力、鉄鋼生産高が2009年10月から小幅に増加している。経済の回復に伴い、世界の原油や石炭などのエネルギー需要が拡大し続けている。国際エネルギー価格が安定した上昇を続けている。中国経済は安定した回復を見せており、今年は国の積極的な財政政策と適度な通貨緩和政策が影響し、経済は全般的に良い方向に向かう。電力、鉄鋼、化学工業、建築材料など石炭、消費関連業が急速な発展を維持し、国内石炭市場のニーズは底堅く伸びる見通し。

専門家は、中国の石炭業界の生産・輸送・販売構造を見ると、運送量の増加ペースが生産量の増加に追いつかず、運送におけるボトルネックを短期的に解消することはできないと指摘する。

2010年、構造調整と省エネ・排出削減は引き続きマクロ政策の重点に置かれている。これは2010年の石炭業界の生産能力過剰、環境汚染の二大問題が引き続き国のマクロ調整の重点となることを意味している。

中国物流情報センターの専門家は、2010年の中国の石炭生産量は33億トンに達し、中国の石炭市場の需要は引き続き上昇傾向にあるが、供給と需要のバランスはほぼ保たれるとの見方を示してる。現在の国際石炭価格の高騰や、国際エネルギー需要の見通しから、2010年の石炭輸出量は2009年を下回り、石炭輸入量は約1億トンに、輸出量は2500万トンになると予想できる。

「チャイナネット」　2010年2月4日