ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)はこのほど2009年の財務報告を発表した。それによると、金融危機の影響や傘下のアウディの高級車販売の落ち込み、消費者の小型車・低価格車志向への転換などを受けて、昨年は利益が前年比80%減少した。だが世界最大の市場である中国市場についていえば、通年の販売台数は140万台を超えて前年比36.7%増加した。08年の販売台数は102万台。中国市場はすでにVWが利益を確保する上で最も重要な「陣地」となっている。また昨年は中国でベントレーを484台、ランボルギーニを118台、それぞれ販売した。
VWは勢力拡大をはかり、日本のトヨタと競って世界トップの自動車企業の地位を獲得するために、同じくドイツのスポーツカー大手ポルシェと合併し、今年1月には日本のスズキの株式の19.9%を取得した。今年は傘下の9ブランドでリニューアルやグレードアップを行い、新たに60の新車種を打ち出すとしている。計画では、2018年の販売台数と利益はいずれも日本のホンダを抜く見込みで、そのためには生産ラインの全面的拡大とアジアなどの新興市場の開発が必須であるほか、2018年までに販売台数を1千万台に増やし、粗利益率を現在の約5%から8%以上に引き上げることが必要にある。
「人民網日本語版」2010年3月3日 |