ただ、指数の動きをみると、その効果は限られている。買い支えのような救済策を長期間継続させることも現実的ではない。このため、「一時的な資本市場の救済策よりも、根源から解決策を探る必要があると、当局が認識している」と指摘した。　董所長は、資本市場と実体経済の深いつながりに着目。「A株市場の安定には、実体経済を支える資本市場の役割を充分に発揮させなければならない。実体経済の好転は資本市場の好転にもつながる」と指摘した。その上、「今回の通知は、資本市場の支援策にとどまらず、実体経済にも大きく寄与する」との見方を示した。　

民生証券研究員執行院の管清友・院長も同様の見解。A株市場の現状について、「指数のかさ上げよりも制度づくりが重要。市場の救済よりも経済の安定が重要。今回の措置は実体経済の浮揚に重点が置かれている」と評価した。　中国人民銀行（中央銀行）は今月26日、預金準備率と政策金利の引き下げに踏み切った。好材料を受け、A株市場は2営業日にわたって反発したものの、8月の最終取引日となる31日は軟調に推移。上海総合指数の終値は3200ポイントの大台を維持したが、前営業日比で1％安。8月の月間下落率は13％に達した。