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japanese.china.org.cn |28. 01. 2021

貧困解消へ女子校の校長に 教育で資質と能力向上図る

タグ: 貧困解消


張さんは朝5時に宿舎管理人の電動バイクに乗って学校に行く

彼女は2002年から、実現不可能にしか見えない夢のために駆けずり回った。資金調達の道のりは想像以上に困難を極め、5年間の夏休みと冬休みの期間を利用してようやく集まったのは1万元余りのみ。すでに希望を抱かなくなっていた頃、彼女は07年に中国共産党第17回全国代表大会(17大)の代表に選ばれた。北京で17大に参加した時、記者が彼女の取り組みを報道し、彼女の「女子校設立の夢」が人々に知られるようになった。その翌年、現地政府や各界の篤志家の支援の下、華坪女子高校は正式に設立された。

強く、人助けができる女性へ

開校から今に至るまで、同校の学校総合ランクは10年連続で麗江市のトップで、生徒たちの優れた入試結果は同校の高い評価につながった。しかし昨年、寄付金拒否のニュースで張さんと同校は世論の矢面に立たされた。

その年、同校の卒業生が、卒業して何年後かに夫と子どもを連れて寄付しようと母校を訪れた。しかし張さんはこの女性が専業主婦になったことを知ると、彼女の寄付を断り、「あなたのお金は受け取りません。当時、あれほど貧しい家のあなたを学校はなんとかして卒業まで支えました。それが今は専業主婦になっているなんて」と言った。

この話は社会で大きな論争を引き起こした。女性の生きがいに対する張さんの認識が狭量で一面的に過ぎると批判する人もいたが、山から出て運命を変えたいと切実に思っている多数の貧困女性にとって、「家庭に戻る」ことは良い手本とはいえないと同意する人もいた。中国の多くの立ち遅れている地域と同様、華坪の伝統的な観念も女の子は小さい頃に家の手伝いをし、大きくなったら嫁に行けば良いと考えている。まさにこのような女子教育を軽視した状況と意識を変えるために、張さんは華坪女子校を開校したのだ。この視点から見ると、彼女の態度は理解できる。

同校での生徒たちの時間は分刻みだ。朝5分以内に顔を洗い、10分間の早朝読書をし、体操するまで1分以内に整列する。講義棟へ出入りする際も、食堂へ行く際も、寮に戻る際もほぼ走る。そして張さんは生徒たちよりも早起きし、生徒がランニングしている時はいつも列のそばに張り付き、拡声器を手に「ついてきて、ついてきて、列から脱落しないで」と叫ぶ。

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