「2020年中国都市映画館・劇場消費指数」からは、さらに次のような都市と映画興行の関係が見えてくる。
中国で映画興行収入の最多都市:映画興行収入の上位10都市は、上海、北京、深圳、広州、成都、重慶、杭州、武漢、西安、蘇州である。
中国で映画鑑賞者数の最多都市:映画鑑賞者数が多い上位10都市は、上海、北京、成都、広州、深圳、重慶、武漢、杭州、西安、蘇州である。
中国で最も映画好きな都市:一人当たりの映画館での鑑賞回数が多い上位10都市は、深圳、珠海、海口、杭州、南京、長沙、武漢、広州、上海、西安である。
中国で最も映画におカネを掛ける都市:一人当たりの映画興行収入の上位10都市は、深圳、北京、上海、杭州、珠海、広州、南京、海口、長沙、ラサである。
特に注目すべきは、中国では新型コロナウイルスパンデミック下も、スクリーン数や映画館数が減るどころか増えていたことである。中国のスクリーン数は、2005年の2,668枚から2020年には75,581枚へと、28倍にもなった。
2019年10月から2021年5月にかけて、全国297都市のうち、203都市で、映画館の数が増加した。その中で、映画館数が最も増えた上位10都市は、成都、蘇州、広州、武漢、鄭州、常州、保定、北京、杭州、石家荘となっている。逆に、映画館数が減った都市も38あり、減少数が多いのは四平、台州、九江の3都市であった。
その結果、中国全土の映画館はこの期間に826館も純増した。
図5 2020年中国で最も映画好きな都市ランキングトップ30都市
(一人当たり映画館での鑑賞回数)
図6 2020年中国で最も映画におカネを掛ける都市ランキングトップ30都市
(一人当たり映画興行収入)