中国の温室効果ガス自主的排出削減の初の取引が22日、成立した。今回の取引市場の始動は、中国の炭素市場の建設が日増しに進み、多元的な炭素市場体制が全国のグリーンで低炭素な発展の水準をさらに高めることを意味する。

　中国海洋石油集団有限公司（中国海油）が今回購入した25万トンの国家認証自主的排出削減量は、エネルギー生産部分における温室効果ガスの排出の相殺に用いられる。1トンの国家認証自主的排出削減量は、1トンのCO2排出量を相殺できる。温室効果ガス自主的排出削減メカニズムはカーボンオフセットメカニズムで、排出抑制企業はカーボンオフセットを行う企業から、自社の炭素排出を相殺する認証枠を購入できる。

　中国の炭素取引は主に次の2つの部分に分かれる。まずは炭素排出権取引で、国は重点炭素排出機関もしくは企業に排出上限を設定する。企業がこの上限を超えた場合、その分の割当を購入し相殺する必要がある。自主的排出削減取引市場は、全社会の力を動員し温室効果ガス排出削減活動に共同参画する制度イノベーションだ。これは強制的炭素市場と自主的炭素市場が相互補完・相互接続する全国炭素市場体制の形成に有利だ。自主的な排出削減取引市場の建設の推進は、林業カーボンシンク、再生可能エネルギー、メタンガス排出削減、省エネ・効率向上などのプロジェクトの発展を支える。より多くの業界及び企業の温室効果ガス排出削減行動への参加を刺激する。

　北京グリーン取引所は、EUの炭素市場の規模と比較・対照すれば、中国の炭素市場の将来的な金融化後に70-80億トンの割当で計算した場合、その年間取引量は100億トンを上回り、取引額が1兆元を超えると予想した。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年1月23日