欧州市場撤退の圧力に直面しているが、中国のファーウェイは昨年、世界通信機器市場の首位の座を維持した。韓国のサムスン電子は競争で劣勢に立たされ、昨年の市場シェアで世界5位に転落した。28日付韓国紙「朝鮮日報」が伝えた。
市場調査会社「Omdia」が28日に発表した統計データによると、ファーウェイは昨年31.3%のシェアで世界通信機器(小型及び大型基地局)市場の首位となった。スウェーデンのエリクソンは24.3%で2位、フィンランドのノキアは19.5%で3位、中国のZTEは13.9%で4位。この4社の世界シェアは合計で90%弱。サムスン電子の昨年の市場シェアは前年比1.6%低下の6.1%で5位で、トップ5のうち下げ幅が最大となった。
米国が2019年にファーウェイに制裁を発動すると、欧州諸国もファーウェイの通信機器の締め出しに加わった。しかしこれは実際には、ファーウェイの世界市場シェアに何ら重大な影響を及ぼしていない。一部のEU加盟国は現在、ファーウェイやZTEなどの企業を自国の通信ネットワークから除外するための法整備に着手しているが、EU全27カ国のうち制裁の規定を守っているのは10カ国のみ。これらの国のファーウェイ製通信機器の締め出しの進み具合も緩慢だ。欧州がファーウェイなどの機器を締め出した後、5Gの建設水準がさらに下がることを懸念する人が多い。欧州委員会の高官は今年1月、5Gの普及率が低ければAI(人工知能)産業に大きな悪影響が及び、EUの経済発展がつまずく可能性があると危惧した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月29日