多くの西側メディアは「消息筋」の話として、米政府は早ければ現地時間14日に中国製電気自動車(EV)の関税を現在の25%から100%に引き上げ、半導体や医療機器などのその他の中国製品に追加関税を導入することを発表するとした。ホワイトハウス側はコメントを控えている。米国側は現在、トランプ政権による中国製品への追加関税について審査中で、EVを始めとする中国新エネ製品が特に注目されている。しかし国際メディアは、中国から米国への乗用車輸出が「ほぼゼロ」であることを考慮すると、この新たな関税が実際に導入されたとしても直ちに中国EVメーカーに影響を及ぼす可能性は低いと見ている。今後どうするかは、米国の信頼が試される。
高い関税と貿易障壁は米国の自動車産業を本当に保護できるのだろうか。米国の鉄鋼業界は覆車の戒めだ。米国が2017年に中国製ステンレス製品の反ダンピング・反補助金調査を実施した際に、環球時報は「中国の鉄鋼製品の対米輸出は少なく、米国の鉄鋼業の問題はいわゆる不公平な競争になく、また十分な保護が不足しているためでもない。長年に渡り独占の地位に甘んじ、技術進歩により生産性を高めることを重視しなかったのだ。米国の鉄鋼業に本当に必要なのは開放により改革を促進することであり、保護貿易は企業の惰性を強めるばかりだ」と指摘していた。果たして昨年末、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルに鋼材を提供した大手USスチールが、日本企業からの買収に応じた。保護主義は現在、米国の鉄鋼業を保護しているのだろうか、それとも政治バブルに変化したのだろうか。米政府が「保護」の道を複製しようとするならば、鉄鋼業の今日は米自動車産業の明日かもしれない。
実際に米国の自動車メーカーは中国でEVの協力先を探しており、テスラがその良い例だ。再び保護主義の川の流れに入るのか、協力とウィンウィンの潮流を共にするのか。米政府にとって対中関税問題は試金石となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月13日