米国議会予算局はこのほど発表した報告書の中で、米国連邦政府の2024年度(2023年10月1日から24年9月30日まで)の財政赤字の想定規模を、2月より27%引き上げ1兆9000億ドルとした。
多くの観測筋は、共和党と民主党は米国の急激な債務拡大の責任から逃れられないと見ている。米国の債務は持続不可能な道の上でコントロールを失い「狂奔」しているが、共和党と民主党は政治的な考慮により「ブレーキ」を踏みたがらない。特に大統領選を背景とし、両党が支出削減と債務制御の実質的な政策を示す可能性は低い。
物価高に対応するため、米FRBは政策金利の誘導目標を5.25%から5.5%に引き上げた。米ピーター・G・ピーターソン財団のマイケル・ピーターソン所長は、「高金利は既存の莫大な債務の金利コストを拡大し、追加借入を引き起こしている。これは持続不可能だ」と指摘した。
アメリカン・エンタープライズ研究所のエコノミストであるデズモンド・ラックマン氏は新華社に、「米国の財政が置かれている危険なレールは、ドルと長期インフラの未来に深刻な問題をもたらす。今後ある時期に海外投資家が、米政府に債務制御の真の意欲がないと判断した場合、米政府への資金提供をやめる可能性がある。これはドルの危機を生み、かつ政府に資金を提供するためFRBが紙幣を印刷し、さらなる物価高を招く恐れがある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月21日