91.1%。これは中国の上半期の船舶輸出の増加率で、輸出重点商品の中で最も高く、自動車の22.2%を大きく上回った。中国経済の半期報告書の中で特に注目された。
輸出激増の裏側で、ある造船会社は4-5年先まで予約が埋まっている。ある造船会社の場合は27年末まで、一部は28年まで予約が埋まっているという。
中国企業は24年に単一としては世界最大の造船受注を獲得した。世界最大の27万1000立方メートルのLNG船18隻の建造を受注した。2隻目の国産大型クルーズ船が今年4月にドックを離れた。中国のクルーズ船は量産化の時代を迎えた。
船舶輸出が好調な理由は?
粤開証券チーフエコノミスト、研究院院長の羅志恒氏は、「船舶輸出が好調なのは主に、世界の海運が力強い回復を迎え、新型船、特にグリーンで環境にやさしい船舶の需要が大幅に増加したためだ。まず、世界は船の買い替えのピークを迎える。次に、グリーンで低炭素なモデル転換が船舶の更新を加速させる。それから、紅海の危機により迂回する需要が増え、遊休運力が利用され、新型船の需要が増える」と分析した。
中国民生銀行のチーフエコノミストの温彬氏は、「世界経済が徐々に回復する中、海運市場の需要が旺盛で、世界の新型船の需要が着実に増加している。中国は世界のバルクキャリア、タンカー、自動車運搬船の最大の輸出国で、手持ち船舶受注の増加率の更新が続いている。そのため海運市場の回復を背景とし、船舶輸出が最も好調になっている」と分析した。
造船業の力強い発展には整った力強い産業チェーンの支えが不可欠だ。中国の船舶工業は近年、研究開発、設計、建造、関連設備、サービスを一体化させた整った産業体系を完成させた。科学技術イノベーションを持続的に促進すると同時に、多くの技術者の訓練を行った。
大連海事大学の教授である張洪朋氏は先ほどの取材で、「中国は現在、新規造船のオファー及びコストの面で、日韓などと比べ一定の強みを持っている。コストパフォーマンスが高い中国の造船が国際市場から重視されている」と分析した。
温氏は、船舶の建造期間が通常10-24カ月であることを考慮すると、中国の船舶輸出は通年で高い増加率を保つと予想した。
また造船業もグリーンなモデル転換を加速している。
中国の23年のグリーン動力船舶新規受注の国際的なシェアは57%で、主流タイプのフルカバーを実現した。
工業・情報化部などが発表した「船舶製造業グリーン発展行動綱要(2024-30年)」によると、LNGやメタノールなどのグリーン動力船舶の国際的なシェアは25年までに50%を超える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月16日