share

ラテンアメリカに中国人がやって来た、西側が閉鎖した工場が再稼働へ=米紙

中国網日本語版  |  2024-11-04

ラテンアメリカに中国人がやって来た、西側が閉鎖した工場が再稼働へ=米紙。

タグ:ラテンアメリカ

発信時間:2024-11-04 15:25:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

2日付米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「中国のEVメーカーが世界で拡張、ラテンアメリカに目を向ける」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。

ブラジルで1世紀以上の歴史を持つフォードは2021年にカマサリ工場を閉鎖すると、住民のアルベスさんと、かつて繁栄したこのブラジルの町の数千人の労働者が慌てふためいた。

アルベスさんは、「これは壊滅的だった。店が閉店するようになり、これにクリニックや学校が続いた。当時はコロナ禍で、家族は他の多くの人と同じく、急に医療保険を失った。町の街道はがらんとし、多くの家庭が外に職を求め現地を離れた」と述べた。

しかしカマサリの状況は現在、好転している。中国人がやってきたのだ。世界最大のEVメーカーの一つであるBYDは昨年、この廃工場を購入し、直ちにヘンリー・フォード通りのこの敷地面積1100エーカーの場所をそのラテンアメリカセンターに改修した。

ラテンアメリカとカリブ海地域の人口は約6億5000万人で、さらにEVバッテリーに必要なリチウムの主要産地でもある。同地域は最も活気ある市場の一つでもある。BYDは、メキシコでの工場建設を検討中と発表した。中国ブランドは現地の新車販売のうち約10%を占めており、またコロンビアとチリのEVバスチームを急速に拡大している。長城汽車などのその他の中国企業もブラジルに進出し、独メルセデス・ベンツがブラジルでの自動車生産を停止したあと廃棄した工場を引き取った。

長城汽車ブラジル地域政府関係責任者のヒカルド・バストス氏は、「これは根本的な大転換だ。内燃機関車を製造する2工場が操業停止し、すべての人が職を失ったが、今や再び開所し新技術製品を生産している」と述べた。

BYDブラジルシニアバイスプレジデントのアレクサンダー・バルディー氏は、「ブラジルの人口は2億人以上で、すでにBYDの中国以外で最大の自動車市場になっている。ブラジルは当社にサプライズをもたらした。投資額が10億ドル弱にのぼるカマサリ工場が12月より生産開始し、来年には自動車を15万台生産する。28年には30万台生産し、うち約10%は南米のその他の地域に輸出する」と述べた。

政府当局者はブラジルが今回、利益を得ることを願っている。カマサリがあるバイーア州の雇用担当者であるデビッドソン・マガリャンイス氏は、「BYD工場が現地で約1万5000人の正規・非正規従業員の雇用枠を創出することを願っている。これはフォード撤退により失われた9000人分の雇用機会を遥かに上回る」と述べた。

長城汽車は、2032年までに18億ドルを投資し、サンパウロ州イラセマポリス市の旧メルセデス・ベンツ工場を南米センターに改修する計画を発表した。メルセデス・ベンツが2020年12月にこの工場を閉鎖した1カ月後、フォードは厳しい経済情勢を理由にカマサリ工場を閉鎖した。世界の一部の主要成長市場で、西側の伝統的な自動車メーカーは中国の自動車生産のペースに追いつこうと取り組んでいる。

ブラジルのルーラ大統領は自国の産業を保護する措置を打ち出した。中国メーカーの投資を奨励し、かつBYDなどの自動車メーカーのブラジルでの工場建設を奨励する措置を提供している。

業界内の専門家は当初、ブラジル人がEVを受け入れるかを疑問視していた。ところが消費者は中国ブランドの低価格モデルを購入しようと殺到した。EVオーナーは多くの州で、自動車取得税を免除される。サンパウロではさらにラッシュ時の交通規制措置を免除される。

BYDによると、これほど大きな工場を建設する場合、BYDは通常は業務に慣れた建築会社と提携する。工場完成後の従業員の大半がブラジル人になるという。フォードの従業員だったアルベスさんは、その一員になることを願っている。アルベスさんはフォードから得た補償金の一部を使い電子技術トレーニングに参加した。新工場で職につくことを願っている。「全力を尽くし前進を続け、自分を徹底的に変えなければならない」

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年11月4日

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで