世界経済の回復が停滞する中、中国経済の見通しはどうなっているか。各方面が異なる角度から分析を進めるなか、最近二つのデータが注目を集めている。

まず、中国汽車工業協会が5月12日に発表したデータによると、今年1-4月期の自動車生産台数と販売台数が史上初めて共に1000万台を突破し、前年同期比でそれぞれ12.9%増・10.8%増となった。うち新エネ車の輸出は64万2000台で、前年比52.6%増。戦略的基幹産業である自動車分野の好調ぶりは、中国経済の質の高い発展の深層論理を反映している。

海外メディアの分析によれば、中国自動車メーカーは国内で発展を続けるだけでなく、世界市場でも存在感を増している。BYD一社を見ても、4月の完成車輸出台数は約8万台に達し、前年比90%超の増加となった。中国メーカーの海外市場における影響力の大きさが浮き彫りになっている。

次に、税関総署が5月9日に発表したデータによると、今年1-4月期の物品貿易額が前年同期比2.4%増加し、増加率が第1四半期を1.1ポイント上回った。うち4月の物品貿易額は5.6%増で、輸出は9.3%増を記録。逆風の中での堅調な貿易は、中国製造・中国創造の力強い支えを背景としている。

これについて、シンガポール紙「聯合早報」やドイツ通信社（DPA）など複数の海外メディアは「予想以上」と評価。ロイター通信は、「米国の関税政策による不確実性に直面しながらも、4月の中国の輸出はほぼ二桁の成長を維持。これは最近相次いで打ち出された複数の政策措置が積極的な効果を発揮していることの現れだ」と報じた。

これらのデータからは、中国経済の強靭性を感じ取れるだけでなく、その成長の高い可能性を垣間見ることができる。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2025年5月14日