四半期の営業収入が前年同期比7倍以上増、純利益は同12倍以上増加……。
このハイペースな業績成長は、半導体メモリDRAMを製造する長鑫科技集団股份有限公司が今月17日、ハイテク企業向け株式市場「科創板」におけるIPO(新規株式公開)のための目論見書で明らかにしたものだ。
2026年第1四半期(1-3月)、長鑫科技は営業収入508億元(1元は約23.4円)、純利益330億1000万元を実現した。純利益に基づいて計算すると、1日当たり約4億元の利益を上げたことになる。
これほどの利益を達成できたのはなぜか。その答えは、目論見書にあるように、「DRAM半導体チップの製品価格が急速に上昇している」からだ。
さらに大きな背景としては、世界の人工知能(AI)をめぐる競争によって、メモリチップのスーパーサイクルが到来しつつあることが挙げられる。市場調査会社トレンドフォースがまとめたデータを見ると、2026年第1四半期には、汎用型DRAMの契約価格が前期比で90~95%増加したことがわかる。
長鑫科技は中国で1位、世界で4位のDRAMメモリチップ主要メーカーで、第1四半期で最大の受益者の1つとなった。
DRAM市場は長らくサムスン電子、SKハイニックス、マイクロン・テクノロジーの大手3社に独占され、中国メーカーは10年前にはメモリチップ分野でほぼゼロの状態だった。
こうした状況の中、安徽省合肥市は兆易創新科技集団股份有限公司と手を組み、コードネーム「506プロジェクト」と呼ばれる国産DRAMの難関突破計画をスタートした。長鑫科技はこのプロジェクトから生まれた企業だ。
長鑫科技の株式所有構造を見ると、筆頭株主は合肥清輝集電企業管理合夥企業で、21.67%の株式を保有し、2番目は合肥長鑫集成電路有限責任公司で、11.71%を保有している。両者の背後にいる実質支配者は、合肥市人民政府国有資産監督管理委員会(略称「合肥国資委」)だ。
チップの製造では、川上と川下の協働への依存度が自ずと高くなる。1つの段階で問題が生じれば、産業チェーン全体が影響を受ける。
合肥市の取った方法は、「チェーン全体を合肥市に配置する」ことだった。長鑫科技のチェーン主導企業としての牽引効果をよりどころに、材料、設計、製造、パッケージング・テストなど川上から川下に至る流れに沿って、合肥晶合集成電路股份有限公司(ネクスチップ)、通富微電子股份有限公司、合肥新匯成微電子有限公司など400社を超える集積回路メーカーを合肥市に集積した。
それから10年間、合肥市からの絶え間ないサポートを受けて、長鑫科技は「よい種」から「よい苗」に成長し、世界のDRAM市場で4位となることができた。
現在、メモリ市場は上向きのサイクルにある。関連機関の予測では、長鑫科技の26年の親会社株主に帰属する当期純利益は1500億元から2000億元になり、株価収益率を20倍として計算すると、時価総額は少なくとも3兆元になる。なかには4兆元に達すると予測する機関もある。
合肥国資委全体の持ち株比率で計算すると、長鑫科技が順調に上場を果たせば、合肥国資委の帳簿上の資産額は、時価総額中間値に基づいた試算で1兆元を超えることになり、合肥市の2025年のGDP(1兆4200億元)に迫る額となる。合肥国資委は10年にわたり企業に寄り添ってきたことで、都市のGDPに迫るリターンを獲得したということになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2026年5月25日
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