中国の国産自動車ブランドの代表格である吉利汽車グループが21日午後、同社が数年にわたる研究を通じて独自に開発した「パンク発生時の車体自動制御システム(BMBS、Blow-out Monitoring and Brake System)」のデモンストレーションを行った。「新華網」が伝えた。
会場となった北京市の金港汽車公園には数百人のメディア関係者が集まり、BMBSの装備された3台の自動車によるデモンストレーションを見学した。高速で走行してきた自動車がまず、しかけられた起爆装置によって「バンッ」と大きな音を立ててパンク。すぐに安全制御システムが働いて急ブレーキがかかり、車体は安全に道路のわきに停車された。この技術によって、自動車の高速走行中に起きたパンクによる横転事故や、事故による死傷者の発生を防ぐことができる。
吉利汽車グループの李書福・董事長によると、吉利汽車はBMBSの技術案を2003年から率先して提出、中国工程院のメンバーでもある郭孔輝教授の指導のもと、国内外の自動車力学やブレーキ分野、人体生理学などの専門家を集め、技術開発のための研究や検証を進めてきた。「今回の開発成功は4年にわたる努力が実ったもの」と李董事長は胸を張る。
吉利汽車のBMBS技術は公安部交通安全産品質量監督検査センターの検査とテストを通過し、国内の特許もすでに取得済み。同社の自動車には今年から、この技術を使った安全システムが続々と装備される予定だ。
「人民網日本語版」2008年1月23日
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