国家重点科学プロジェクト・中国中性子散乱プロジェクト建設指導グループ第1回会議が21日午前、広州で行われた。中国科学院の路甬祥・院長(中国中性子散乱プロジェクト建設指導グループ長)と広東省の黄華華・省長(同プロジェクト建設指導グループ副長)が出席し、スピーチを行った。「科学時報」が25日に伝えた。
中国科学院は3年あまりの研究の末、すでに中性子散乱の主要技術を掌握、09年6月には国家発展改革委員会に中性子散乱プロジェクトのフィージビリティー・スタディーを提出したという。
今後はプロジェクト用地の土地ならしの後、更なる詳しい地質調査・初歩的な設計を行い、09年末までに初歩的な設計報告をし、2010年の起工をめざす。
中国科学院は中性子散乱プロジェクトのために400人のスタッフを募集、国内外から建設スタッフを積極的に採用してきた。現在、科学研究・プロジェクト建設チームが結集されつつある。
中国科学院と広東省の努力により、同プロジェクトはすでにプロジェクト用地選定、地質調査、環境評価などを終え、東莞市は現在プロジェクト用地の収用と土地ならしを行っている。今後は中性子散乱プロジェクトのために専用道路が作られ、科学研究スタッフの生活用地も提供される予定。中性子散乱園区の建設計画と初歩設計は順調に進められている。
路院長は、「中性子散乱プロジェクトの建設は、国が自主革新能力を高め、2020年までに革新型国家戦略を基本的に完成するための重大な科学技術任務だ。中国の中性子散乱プロジェクトは発展途上国にとって初の中性子分散施設であり、様々な学科が研究し、ハイテク技術を開発する公共のプラットフォームとなる。中性子散乱プロジェクトの建設は、中国の科学技術インフラレベルを改善し、中国の関連分野の革新能力を高めるほか、将来の科学技術の進歩と、経済社会発展の促進にとって、大きな戦略的意義を持つ」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」 2009年8月25日