第26次南極調査において、中国は初めて南極で無人機を使い広範囲にわたる海氷観測実験を行う。新華社のウェブサイト「新華網」が1日伝えた。
北京航空航天大学ロボット研究所の謝成蔭氏によると、今回の実験で使われる無人機「雪燕」は民間の航空機で、航空カメラと赤外放射計、赤外線プローブなどの機器を搭載し、中山基地付近のプリッツ湾海域上空で海氷観測実験を行う。
トンボの形をした「雪燕」はFRPハニカムサンドイッチ構造設計で、翼長3.2メートル、全長2.8メートル、重量1.5キロで、10キロ分の機器が搭載できる、最大航続時間は2時間、最大航程は240キロ。
謝氏によると、かつて第24次南極調査で初めて極地で無人機を使った実験が行われ、中山基地から北へ30キロメートルほど高度150キロで超低空飛行した。それをベースに今回はさらに無人機を使った観測範囲を広げるという。「雪燕」は中山基地付近の海氷が広く分布する、形態が豊富な1600平方メートルの区域を計画航路に従って飛行する。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年12月2日