中国最大の科学装置・放射光施設の「上海光源」は今年5月6日より、7つのビームライン実験ステーションの対外開放が始まり、重要な生物的機能を持つ新たんぱく質構造40以上の解析に成功するなど、すでにいくつかの重要な科学研究成果が得られた。新華網が29日に伝えた。
28日に行われた第1回「上海光源」ユーザー学術年次総会で明らかになったところによると、「上海光源」の利用者はこれまでにのべ1100人を超え、実験テーマは生命科学(構造生物学を含む)、凝縮系物理学、化学、材料科学、地質考古学、環境と地球科学、高分子科学など多岐にわたる。同施設の利用により、多くの良好な実験結果が得られている。
「上海光源」で対外開放されている7つのビームライン実験ステーションはそれぞれ、▽生物大分子結晶体学ビームライン実験ステーション▽XAFS(X線吸収微細構造)ビームライン実験ステーション▽硬X線マイクロフォーカス・応用ビームライン実験ステーション▽X線像形成と生物医学応用ビームライン実験ステーション▽軟X線顕微分光ビームライン実験ステーション▽X線回折ビームライン実験ステーション▽X線小角散乱ビームライン実験ステーション。
「上海光源」は04年12月25日に着工し、09年4月に完成・テスト後、一般開放された第3世代放射光施設で、投資総額は12億元以上。エネルギー量は世界に3台しかない大型放射光施設に次いで世界4位となっている。(編集SN)
「人民網日本語版」2009年11月30日