中国人8200人の遺伝子に対する詳細な分析の結果、中国の南部出身者と北部出身者の遺伝子には0.3%の違いがあることが判明した。また、異なる方言を話すグループの間に、明確な遺伝子の違いがあることも明らかになった。
この研究は、遺伝子変異と特定の病気感染との関連研究に役立ち、的を絞った予防措置の採用、さらには治療方法の研究に役立つ。研究成果は米雑誌「human genetics」に掲載された。「科技日報」が27日に伝えた。
この研究はシンガポール科技研究局人類遺伝子グループプロジェクトの責任者、劉建軍氏率いるチームが行った。劉氏は、「現在これらの遺伝子の違いが何を意味しているかは分からないが、ある種の遺伝子がある人は、ある種の病気に感染しやすくなる傾向があることはすでに発見されている」と指摘する。例えば、北部出身者よりも南部出身者のほうが鼻咽がんにかかりやすいという。
このほか、乾癬と全身性エリテマトーデスという、2種類の慢性自己免疫疾患の患者にも特殊な遺伝子が発見された。乾癬の患者とそうでない人1000人の遺伝子を調べた結果、乾癬の患者からは3つの特定遺伝子変異が発見された。劉氏は、「乾癬の患者はこれらの遺伝子変異が普遍的に起こっており、疾患のない人にはほとんど変異が見られなかった。これらの遺伝子の発見は、この疾患にかかりやすい理由を解明するのに非常に役立つだろう」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」2009年11月27日