遺伝子組み換え技術の日常生活への浸透をテーマにした教育活動がこのほど、中国科技館新館で開催された。参加した専門家から「認可を受けて市場で販売されている遺伝子組み換え食品は、安心して口にすることができる」との見方が示された。
中国の遺伝子組み換え技術研究はこれまでに飛躍的な進展を遂げ、一部の研究分野は世界のトップレベルに達している。だが一般には遺伝子組み換えとはどのようなものであるかが十分に理解されておらず、遺伝子組み換え食品の安全性、遺伝子組み換え技術の制御可能性、遺伝子組み換え技術の中国の農業分野における立場などについて全面的に理解されているとは言い難い。一部の消費者は遺伝子組み換え食品という科学技術に基づく新しい製品に対し、少なからぬ不安を抱いている。
中国生物工程学会の黄大書・尢搦亦キ(中国農業科学院生物技術研究所研究員)が今回の活動で紹介したところによると、農業バイオテクノロジーに基づく育種は新たな戦略的産業であり、遺伝子組み換えによる育種技術と伝統的な育種技術との結びつきを加速させなければ、農産品の生産量・品質を絶えず向上させることは不可能であり、国民がよりよい生活を送ることもできない。
遺伝子組み換え食品の安全性について黄副理事長は「実際、国内・海外の数億に上る人々が遺伝子組み換え食品を長年にわたり食べているが、健康に害があったというケースはみられない。世界では毎年億万ヘクタールにわたり遺伝子組み換え作物が栽培されているが、生態環境が破壊されたということもない」と話す。
中国農業大学食品科学・栄養工程学院の羅雲波院長(教授)によると、伝統的な食品に比べても、一部の遺伝子組み換え食品は非遺伝子組み換え食品に比べてもより安全であり、認可を受けて市場で販売されている遺伝子組み換え食品は安心して食べられるという。
「人民網日本語版」2009年11月19日 |