太湖の形成と進化は長年、国内外の学者の関心を集め、議論の焦点となってきた。南京大学地球科学系の王鶴年教授、謝志東教授、銭漢東教授の3人はこのほど、太湖が隕石の衝突によってできたことを証明する核心的証拠を発見し、隕石衝突説の確証を深めた。この研究成果は「大学地質学報」の2009年第4期で発表された。新華社のウェブサイト「新華網」が16日伝えた。
南京大学地球科学系の隕石専門家である王鶴年教授、謝志東教授、銭漢東教授からなる研究チームは分析と鑑定により、太湖に沈殿している泥の中から見つけた様々な珍しい石に衝突の際の特徴が明らかに残っており、衝突によって砕けたり、溶けたり、削られたり、空中を飛んだ形跡がみられ、最終的にこの周囲に落下したと思われることがわかった。また石の表面に気流で生じた傷跡が残っていたほか、ガラス玉や鉄殻もあり、落下石の内部の岩屑や水晶屑には衝突によって変形した跡が認められた。鉄殻の中には石英や長英質、菱鉄鉱など衝突でできる粉塵が含まれていた。
「今回の発見は太湖が隕石の衝突によって形成されたという説に信頼性のある根拠を提供した」と王教授は述べた。この20年で学者らが進めてきた太湖研究の成果がまとめられ、太湖が隕石の衝突によって形成されたという確証が提示された。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年12月17日