中国人科学者が9月30日、西蔵自治区那曲(ナクチュ)市双湖県内に位置する普若崗日氷原が青蔵高原で最も厚い氷河であると発表したことに続き、10月29日に科学観測の現場から新たな進展が伝わった。中国人科学者が世界記録を打ち破り、現地で世界中・低緯度氷河の最長(324メートル)の氷床コアを掘削したというのだ。
中国科学院青蔵高原研究所の徐柏青副署長は連日、チームを率い標高6100メートル以上の氷原の頂部でテントを張り滞在している。吹雪に耐えながら、324メートルの長さで世界記録を打ち破り、世界中・低緯度氷河の最長の氷床コアとなった。
この記録はそれまで、西蔵阿里(ガリ)地区西崑崙山の古里雅氷帽に保持されていた。中国と米国の科学者は1992年に現地で308.6メートルの、70万年以上の年代を跨ぐ氷床コアを掘削した。
今回の科学観測はさらに、別の地点で172メートルの透底氷床コアを掘削した。徐氏によると、これは氷河の表層から岩石層と接する底部までつながる氷床コアのことで、氷河の形成年代と底部活動状況の研究に対して重要な意義を持つ。科学者の説明によると、氷河が溶けるとその地球の歴史の記録も消滅するため、氷床コアの掘削と保存が極めて重要だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年10月30日