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落語と算数で中日交流を
発信時間: 2007-11-15 | チャイナネット

この20年間、私は中日の文化・教育の交流をボランティアで数多く手がけ、大きな感動と忘れがたい思い出がたくさんできた。また、中日間の交流企画のプロデューサー、コーディネーターがもっと多ければ、もっと多くの明るい交流、明るい話題ができるのではないかとも思った。このようなプロを育てるのも、われわれ大学人の課題である。

この誌面を借りて、二つの明るい交流を紹介する。今年の春、桂小米朝師匠の落語(日本語)と中日の小学校の先生の交流(算数)というユニークな国際交流を、半年の準備をかけて、北京で実現した。

日本人の参加者は39人。桂小米朝師匠を含め、初めて中国を訪問する30代、40代の方が多かった。北京到着後、まずその足で訪問したのは北京市国際芸術学校。分かりやすくいえば、中国雑技団の附属芸術学校である。自転車二台に20人以上が乗る高校生部の練習授業に、一行は驚かされた。のちに聞くと、今秋の日本公演のための練習だそうである。練習授業を見学した後、小学部の普通の国語・算数・英語の授業を見学した。厳しい特訓を受けた児童なのか、授業のとき、ピンと背筋を伸ばしていたのが印象的だった。

桂小米朝師匠の落語会

桂小米朝師匠との出会いは22年前のNHKの番組。私が大阪のある日本語弁論大会で一位になり、NHKが一時間ほどの日本語の特番を作ってくれた。桂小米朝さんも出演し、トークした。

当時、来日してまだ一年足らず。落語家の滑らかな日本語に惹きつけられた。二十数年たった今

もなお、記憶に新しい。 この感動を、日本語学習者にも味わってもらおうと、今年の3月26日午後、北京大学での桂小米朝師匠の落語会を企画した。日本語専攻の院生がポスターまで作って、北京のほかの大学の大学生にも呼びかけたおかげで、240人も集まった盛大な落語会となった。北京だけではなく、はるばる河南省の洛陽から駆けつけた方もいると聞いて感心した。

噺家は、まさにことばのプロである。小米朝師匠の落語『移動動物園』の素晴らしい演技に、大学生は初めから終わりまで素直に笑い続けた。日本で落語をやるよりも受けたのではないかと、最後列に座った私は胸を撫で下ろした。

実は当日開演前、小米朝師匠のマネジャーの、用意された高座の高さがまだ足りないとの言葉に、北京大学の教授や院生たちはあわてて一緒にレンガを運び、台を高くしたそうである。落語に欠かせない高座、一人芸なので、ある程度の高さがないと会場を沸かせることが難しいことがよく分かった。

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