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環保総局と保監会、グリーン保険制度を共同構築
発信時間: 2008-02-19 | チャイナネット

国家環境保護総局の潘岳・副局長は18日、同局と中国保険監督管理委員会(保監会)がこのほど、「環境汚染責任保険に関する指導意見」を共同で発表したことを明らかにした。これにより、中国が環境汚染責任保険制度のロードマップが正式に完成した。これはまた、「グリーン融資」に続く国内第2の環境経済政策ともなった。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

環境汚染責任保険は世界で普遍的に採用されている制度で、企業が起りうる環境事故リスクに対して保険会社に保険をかけ、汚染被害者に対して保険会社が弁償するというシステム。環境保護総局政策法規司の別涛・副司長は、「重大な環境汚染事故がひとたび発生すると、事故を起こした企業は巨額の賠償金や汚染処理費用の支払いに迫られ、破産に追い込まれる。一方、被害者は補償救済が得られない。事故によってもたらされた環境破壊は、政府が巨額の資金を投入し処理するしか方法がない」と指摘する。もし企業が環境汚染責任保険に加入している場合は、事故発生後、保険会社が直ちに被害者に弁償し、企業は破産を免れ、政府の財政負担も軽減され、三者すべてにとって有益な結果となる。ただし、環境保険の保険料と汚染度が比例しているため、企業が汚染に対して気を抜くことができるということにはならない。企業による汚染事故のリスクが極端に大きいケースの膨大な保険料の支払は、企業にとって負担しきれない可能性もある。また、保険会社は、被保険者の環境リスクに対する予防・コントロール措置を専門家に委託する場合もある。このような市場メカニズムの監督作用により、企業は汚染度の軽減努力を迫られることになる。

環境保護部門は保監会とともに、「十一五(第11次五カ年計画:2006-2010年)」期間に環境汚染責任保険制度をほぼ確立し、重点業界・地区で環境汚染責任保険試行モデル事業を展開し、重点業界における環境リスク度に基づく企業・施設目録と汚染損害賠償基準を一応完成させる計画。2015年までに環境汚染責任保険制度の改善をほぼ完了させ、全国規模で普及展開し、リスク評価、損害認定、責任認定、事故処理、資金賠償給付などの各システムを基本的に完備する。

「人民網日本語版」2008年2月19日

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