卡馬ダムの右側の裂け目を爆破する様子（7月5日）

◆ダムの水を放出

広西チワン族自治区の卡馬ダムでは、6日の17時33分頃から水門を開けて水を放出し始めた。卡馬ダムは連日の強い雨で水位が上昇し、広西チワン族自治区の政府はダムの下流に住む約1万人の市民の生命と財産の安全を保つために、卡馬ダムの水を放出するこを決めた。

融水ミャオ族自治県の教育局によると、洪水で孤立していた融水県和睦鎮中学校の約300人の学生へは飲み水や食料が届けられ、状況は落ち着いているという。

◆貴州省で20年ぶりの最高水位

貴州省にある柳江流域の柳州観測所では5日2時、最高水位の89.64メートルを観測し、警戒水位を7.14メートルを超えたが、9時には89.15メートルまで下がった。今回の最高数位は、柳州観測所が1996年に観測して以来初めて。

◆江西省の20万世帯が停電

江西省の農村では電力ネットワークが被害を受け、全省24カ所35キロボルトの変電所でトラブルが生じ20万世帯が停電した。

被災が最も深刻だったのは、贛州大余県、崇義県、南康市と信豊県で、合わせて683台の配電変圧器がストップ。その後の応急修理で、贛州の18の県と市に電力を供給する企業の24カ所35キロボルトの変電所が回復し、電力の提供が再開した。

◆成昆鉄道が山崩れ、一部の列車が停止

昆明鉄道局の情報によると、成都から昆明を結ぶ昆明鉄道の一部が土石流に見舞われたが、緊急の修復ですでに開通しているという。しかし5日から乗客と列車の安全を保障するために、成都から昆明への列車は一時運行を見合わせる。

◆被害者は3937万人

5日16時までに被害を受けた人は3937万2000人、死者は75人、行方不明者は13人。

◆1億2600万元の資金を支給

中国財政部と民政部は、広西チワン族自治区、江西省、湖南省、湖北省、貴州省、重慶市に中央救済の緊急対応資金として1億2600万元を支給すると決めた。

「チャイナネット」　2009年7月6日