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COP15 新議長の草案提出に発展途上国が反発
発信時間: 2009-12-17 | チャイナネット

デンマークの首都コペンハーゲンで開かれている第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)では、16日から首脳クラスの会談が始まり、『気候変動に関する国際連合枠組条約』と『京都議定書』の各締約国の代表たちは議題について激しい論争を戦わせている。

デンマークのラスムセン首相は16日朝の会議で、ヘデゴー・デンマーク気候・エネルギー大臣を引き継いでCOP15の議長を担当し、新しい協議草案を提出して、「私は今回の会議が順調に進むように、この文書をこの机の上に置かなければならない。それは全世界の人たちが私たちのここでの結果に期待しているからだ。つまり全面的に各締約国の交渉結果の文書を期待している」と説明した。

『気候変動に関する国際連合枠組条約』の長期協力活動の特別作業チームと『京都議定書』の特別作業チームがまだ報告を出さない中で、交渉を推し進めるのは口実で、デンマークが準備したこの草案を首脳レベルの会議に提出して討論したことで、発展途上国が反発。

中国代表団の蘇偉副団長は「ある締約国は他の締約国と十分に協議をしないうちに、デンマークが提出した方案を検討するのは大きな問題であり、会議の過程を壊すものだ。2つの作業チームの作業はよい進展を見せていると思う。私たちはこのような堅固で、法律の意義がある基礎の上で引き続き作業が行われることを望んでいる。しかし残念ながら今朝、主催者側は天から一つの提案を投げてきた。これはプロセスの公平性を厳しく壊す行為だ。2つの作業チームの支持を得ないで、どうしてこの提案を提出するか。この背景には、一部の締約国が『京都議定書』を抹殺したいと思っているからで、これは実際、国際社会が協力して気候変動に対応する全てのプロセスを脅かす」と述べた。

また蘇偉副団長は「会議の議長は、2つの作業チームの成果はさらなる協議を進める唯一の法律的基礎だとはっきり公約しており、今回の会議が成功するためには、各方面がお互いに受け入れることの出来る協議を達成することが必要だ」と指摘。

発展途上国の代表たちは、大会議長のやり方は透明性や公平の原則に反し、『気候変動に関する国際連合枠組条約』と『京都協議書』の精神に背くもので、発展途上国を尊重しておらず、全く受け入れることができないとしている。

G77(77カ国グループ)と中国からなるグループの責任者につとめるナフェア・スーダン大統領顧問は「今回の会議の成果は、発展途上国の意志を具体的に表さなければならない。私たちは今回の会議がバリロードマップの結果に従って行われることを願っている。もし具体的な結果が出なければ、発展途上国は失うものが一番多い。特に『京都議定書』が壊されバラバラにされればなおさらで、私たちがここに来たのは、この会議が成功するためだ」と訴えた。

発展途上国の反発によりラスムセン議長は16日の夜、『京都議定書』の特別作業チームの交渉を引き続き行うことに同意した。

 

「チャイナネット」 2009年12月17日

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