【ストーリー】

『投名状』とは、昔の中国で、ある組織に仲間入りする際に必要な、忠誠を示す証書のようなものである。特に戦乱の時代には、人を殺して、その首を投名状がわりにしていたと言われている。３人が演じるのは、清代末期の激動の時代、義兄弟の契りを結んだ強盗３人組。兄貴分の男が私欲に駆られてほかの2人を裏切り、それに対し２人は復讐を始めるという男たちの愛憎劇。

【レビュー】

ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武主演の時代劇アクションもの。中国ではもともと人気の高いジャンルだと思うが、さらに話題性を高めているのがそのキャスティング。中国だけでなく、世界的にも人気の高い３人が共演するというだけでも贅沢な話で、絶対に見逃せない作品の一つではないかと思われる。監督は、香港の陳可辛（ピーター・チャン）。『ラブソング（甜蜜蜜）』や『ウィンター・ソング（如果・愛）』など、繊細なラブストーリーのイメージが強い監督だが、今回は打って変わって骨太な作品。その迫力のアクションシーンは、ぜひ劇場で確かめたいところだ。

ヒロイン役の徐静蕾（シュウ・ジンレイ）は、最近、映画監督としても活躍している知性派で、大陸を代表する女優のひとり。しかし、これまでは繊細で知的な役柄が多かった彼女、今回は初めて時代劇アクションに挑戦する。今回の作品で、さらに大物女優へとステップアップしたと言われている。彼女の演技にも注目してください。

「中国国際放送局　日本語部」より　2007年12月24日