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『八大錘』はもう嫌だ 
発信時間: 2009-01-23 | チャイナネット

『八大錘』は「老生」が演じる伝統的な演目で、『車輪大戦』『断臂説書』『朱仙鎮』とも言われている。宋代の有名な武将・岳飛は金(1115年-1234年、満州の女真族の建てた国)の軍隊と朱仙鎮で会戦し、金の兀術という武将を敗走させた。そこで、兀術は養子の陸文龍を戦いに行かせ、「車輪大戦」などの策をめぐらして岳飛の軍隊を破った。陸文龍はもともと宋代官吏の息子で、両親が戦争で亡くなって兀術が引き取って育てた、ということを知っている岳飛の軍師の王佐は、自ら腕を切ってなんとか金の兵営にまぎれ込み、本当のことを陸文龍に教える。真実を知った陸文龍は大変悔しがり、岳飛の軍隊と協力して兀術の軍隊を徹底的に滅ぼした。

この演目では、陸文龍役はほとんどが「小生」や「武生」で、王佐役は「老生」が演じるが、ある「老生」の役者は前半に陸文龍を、後半に王佐を演じたこともある。例えば、李少春や厲慧良などです。譚派老生の七代目の継承者で、今回の梨園物語の主人公でもある譚正岩はこの演目を演じたことがあり、こんな面白いこともあったそうだ。

それは1995年のことだ。その頃、譚正岩はまだ中国北京劇曲学校の学生だったが、すでに八年ほど京劇の修業を積んでいたことから、しぐさといい、歌唱といい、譚派の特徴をしっかりと身につけていた。そのため、学校の先生たちは好機だと考え、若手にとってかなり難しく、骨の折れる演目を譚正岩に演じさせることを決めた。それが冒頭で紹介した『八大錘』だ。

そして、『八大錘』の稽古が始まった。しぐさや台詞、歌唱、立ち回りを何度も何度も繰り返し練習し、やっとステージに立てるようになった。『八大錘』の初舞台は人気を博し、若い譚正岩の表現は高く評価され、学校の先生たちは皆喜んで、もっと公演を続けようとするが……。

(続き)

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