|
熊猫回家路(Trail of the Panda) 公開: 2009年5月8日
|
C
A
S
T
|
原島 大地
|
S
T
U
F
F
|
兪鍾(ユー・チョン)
|
【ストーリー】
これは、実話に基づいた物語。舞台は四川省・臥龍という場所。パンダ保護区として知られる臥龍だが、そこの山あいで暮らす一人ぼっちの少年がある日、迷子になった子供のパンダと出会う。子パンダは、密猟者に追われて親とはぐれてしまった。少年は、この子パンダを親のもとへ送り届けようと困難に満ちた旅に出かけるが、つらい経験をともにした動物と人間の間にも友情というものがいつしか芽生えていく。
このような、見る人の涙を誘う感動的なヒューマン・ストーリー。
|
【レビュー】
四川大地震から一年に合わせて、上映されているこの作品は、アメリカのディズニーの配給によるものだが、中国人監督・兪鍾(ユー・チョン)がメガホンを取っている。兪鍾(ユー・チョン)は北京電影学院出身の映画監督で、映画『我的父親(私の父親)』『我的兄弟姐妹(私の兄弟)』など家族の絆を描く作品で知られている。
主役に抜擢されているのは、香港映画で子役として活躍中の原島大地君、そして、「胖胖(パンパン)」という子パンダだ。子供とパンダというキャスティングなので、面白いことは面白いだが、撮影の難易度がぐっと上がったようだ。「子供に演技を教えるのも難しいのに、パンダと共演させるならなおさらだ」と監督は撮影の苦労話を語っていた。パンダが気絶するシーンを撮るには、なんと10日間かかったそうだ。パンダを寝かせることがかなり難しかったからだという。いろんな苦労はあったが、子役の大地君は、中国の国宝・パンダと共演ができて、とても「光栄だ」と満足したようだ。パンダとの「キスシーン」も世界初の快挙ではないかと思われる。
もちろん、映画の最大の見所はこのパンダ『演技』。人間とは異なり、パンダは脚本どおりに動かないため、言い換えれば、アドリブの演技を楽しむことができるかもしれない。この作品で銀幕デビューした「胖胖(パンパン)」は、「根気よくてプロの役者」と演技を絶賛されている。
|
「中国国際放送局 日本語部」より 2009年5月12日