中国初めての「西電東送プロジェクト」である、洪家渡水力発電所、引子渡水力発電所、鳥江渡水力発電所の拡張工事が8日、貴州省鳥江で同時にスタートした。

朱鎔基総理は祝賀のメッセージを送り、「西電東送プロジェクト」の着工により、西部大開発の幕が切って落とされたと述べた。また「このプロジェクトは、西部大開発の主要プロジェクトであり、全力で臨み、スケジュール通りに完成させ、『第10次五カ年計画（2001年〜2005年）』期間中には、新たに1千万キロワットの電力エネルギーを広東省に送れるようになることを目指す」と強調した。

第1陣の「西電東送プロジェクト」7件は、雲南、貴州、広西、重慶、湖北などの省（自治区、直轄市）に跨って展開され、中国南方電力ネットワークでの「西電東送」のメイン部分となる。このように大規模で、各省（自治区、直轄市）を跨いだ発電施設の建設工事が同時に開始されるのは、中国史上初めてのこと。

「西電東送」は、貴州、雲南、広西、四川、内蒙古(内モンゴル)、山西、陝西などの省（自治区）での電力資源を、電力不足が続いている広東、上海、江蘇、浙江、北京、天津、唐山（河北）地区へと送られることをさす。

このプロジェクトにより、内蒙古、陝西などの省（自治区）から河北までの北部ルート、四川などの省から華中、華東電力網までの中部ルート、雲南、貴州、広西などの省（自治区）から華南までの南ルート、といった3路線の電力網が建設される。

「人民日報海外版」　2000年11月9日 1面