中国政府関係者は12日、「西気東送」パイププロジェクトにおいて外国投資者の出資を認めることや、パイプ末端都市の天然ガスパイプ網建設に外国企業が参加できることを発表した。 国家発展計画委員会の張国宝副主席は12日、記者会見の席上、こうした政策上の重大な決定は、中国政府が西部大開発をきっかけに対外開放を拡大し、中国のWTO加盟を推進することへの決意を表すものだと述べた。
「西気東送」プロジェクト建設指導グループの指導者を兼ねる張副主席は、「同プロジェクトは国有企業の単独資本とするものではなく外国企業も出資でき、出資比率に制限を設けない。また合作の方法にも制限をつけず、合弁、合作あるいは別の形式で行ってもよい」と語った。 張副主席は、「西気東送」プロジェクトは全面的な開放、対外協力を行うもので、このうちタリムガス坑の対外開放の問題については、中国石油集団公司と外国企業が具体的な商談を行い、国が認可するとした。 「西気東送」プロジェクトは国及び関係部門が制定したインフラ整備面の優遇政策を受けるほか、国の西部大開発における優遇政策を享受でき、これには探鉱権や採鉱権の使用費減免、輸入設備の免税および土地使用上の優遇などが含まれる。 中国石油集団公司の馬富才総経理は、新彊ウイグル自治区タリム盆地の天然ガス資源量は8兆3900億立方メートルとされるが、現時点ですでに合計4941億立方メートルが探査されており、年間で140億立方メートルの天然ガスが生産でき、東部に送る量は年間120億立方メートルを確保できると語った。
馬総経理はまた以下のように述べた。 30年間安定してガスを送り続けるために、探査部署によると、今後10年間で探査量を1兆立方メートルにすることで、長期的かつ安定的に年間120億立方メートルを提供するのに十分な後ろ盾となるだけでなく、将来的に200億立方メートルまで増加させるための資源基礎を築くものとなる。西気東送プロジェクトは中国政府が重点的に提唱している西部大開発の顔となるプロジェクトであり、約4200キロメートルのパイプを敷設してタリム盆地の天然ガスを東部へ送り、甘粛、寧夏、陜西、山西、河南、安徽、江蘇を経て上海まで、長江デルタ地区と沿岸の各省・自治区の工業や住民用の天然ガスを供給する。初期には年間約120億立法メートルを提供するが、将来的には資源探査の深化と末端地区のガス使用市場の開拓に伴い、供給量を次第に増加させていく。同プロジェクトは来年から着工し、2003年にガス輸送を始める計画である。
「人民日報海外版」2000年7月13日1面
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