中国中央テレビ局によると、「2006年中国インフルエンザ管理予防・上層部学術研究討論会」が30日に行なわれ、衛生部応急弁公室の陳賢義主任が鳥インフルエンザの発生状況などについて以下のように発表した。
現在までに中国の13の省、自治区、直轄市で、計21人の高病原性鳥インフルエンザの感染者が確認されている。中国における鳥インフルエンザ発生の特徴は、▽感染時期がばらばら▽感染地点も散在▽それぞれの感染者同士に関連性がない――などが挙げられる。H5N1型鳥インフルエンザウイルスに対する生物学的分析によると、まだ遺伝子の変異は発見されていない。ウイルスの遺伝子構造と特徴から見ても鳥から人への感染力しかなく、人から人への感染力はまだない。
人類の鳥インフルエンザに対する認識はまだ初期段階だ。中国の家禽(かきん)飼育量は多く、各農家でばらばらに飼うことも多い。ほとんどの家禽の排泄物は無害化処理がされておらず、多くの農村地区では人と家禽が入り混じって生活している。また一部の都市の自由市場では、生きたまま鳥類が売られる場所、もしくは鳥類が食肉加工される場所の衛生条件が悪い。これらの事情から、中国では引き続き鳥インフルエンザ感染が起こる可能性がある。
「人民網日本語版」2006年8月31日