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阿南史代:円仁慈覚大師の足跡を訪ねて
発信時間: 2007-11-29 | チャイナネット

11月28日午後、中国の五洲出版社出版の英語、日本語、中国語の「今よみがえる唐代中国の旅―円仁慈覚大師の足跡を訪ねて」の出版式が北京で催された。中国対外文化交流協会の劉徳有常務副会長、中国人民対外友好協会の王効賢副会長、中国駐在韓国大使館の柳洲烈総領事及び日本国際交流基金の代表らの来賓が出席した。

阿南史代女史

著者はアメリカ生まれの日本の歴史学者阿南・ブァージニア・史代女史。女史は円仁大師のいかなる困難にも屈することなく仏の教えを求めつづける精神に励まされ、20余年間にわたって円仁大師の「入唐求法巡礼行記」(「円仁日記」)を研究し、1200年前の円仁大師の足跡を一歩、一歩とたどり、「円仁日記」に記されているすべての場所を訪ね、道中の史跡、仏教の聖地及び習俗を視察した。女史はこれまでにおいて、円仁が唐に入って仏の教えを求めた道を一歩、一歩とたどった唯一の人である。

女史はこの本の中で、質朴かつ親しみのこもった表現で歴史をさかのぼり、200余点の写真をも読者に提示してくれている。阿南女史はエピローグで「円仁の経験を通して、私たちは当時の文化交流の姿を知る…東アジア諸民族が、お互いに助け合い、学びあい、尊敬しあった歴史は、今実の私たちにとって、貴重な教訓といえよう。円仁日記の物語が、近隣諸国間の友好促進に貢献できればと願っている」と書きつづっている。

写真は劉徳有副会長(左)と王効賢副会長

 

来賓たちはこの著書を高く評価し、劉徳有副会長は「この著書はペンで書いたものでもないし、パソコンでインプットしたものでもない。これは阿南女史が足でたどりつづける中で書き上げる心血の結晶と言っても過言ではない」と語った。

中日関係史学会の高海寛常務理事は「この本は歴史に対する追想と現代の生活をともに重んじ、一般的な史書に比べれば、読みごたえがある。日本が初めて中国の隋に遣隋使を派遣した1400年の現在、両国の早期の文化交流の歴史に関するこの著書は、将来の中日関係の発展を積極的に促進することになろう」と語った。

五洲出版社の宋堅之副編集長によると、ランダムハウス・講談社はこの著書の日本語版の出版権を買い取り、本月、日本語版が東京で出版されることになっている。

「チャイナネット」 2007年11月29日

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