成田空港を発つ前「気持ちが高まってきている」と意気込みを語った北島は、アメリカでの高地合宿に入ってから徐々に五輪本番に向けてのコンディションづくりをしていた。「一番良い結果を出して凱旋帰国する」と話す彼は、これより前にトヨタ自動車が行ったイベントの席上、「金メダルを3つ取る」と宣言。
27日には韓国済州島で前期合宿を行っていた6名と北京到着組が合流し、31名の日本競泳陣が日本代表団の先陣を切って当日オープンしたばかりの五輪選手村に入った。
「水立方」で練習を行った北島康介選手
同夜、「水立方」での練習を終えたあと、「泳いだ感じはいい。今のコンディションはとてもいい」と言う北島は、今回も金メダルを守るために2つの点に注意していると語った。1つは、今回は前回と違って決勝レースが午前に行われるため、午前に結果が出せるようにすること。2つ目は暑さ対策をとって体力の消耗を防ぐことだという。また、北島のコーチである平井伯昌氏はアメリカの合宿を通じて「北島はスピードをあげている感じだ。勢いはいい」と語り、その場にいた日本の報道陣は、これを「世界記録更新も北島の北京五輪の目標」という示唆ではないかとした。
28日、午前と晩の2度、「水立方」で練習を行った日本競泳陣のうち、柴田亜衣は午前の練習で一気に6700m泳いだ。初めて水立方に入った柴田は「明るいプールで、泳いでいて気分がよかった。五輪が間近に迫ったのを実感している」とコメント。「水立方」の天井は水滴を模した造りで採光にユニークな工夫がなされている。これに対し、男子背泳ぎで初めて五輪競泳陣に選ばれた入江陵介は「不思議な感じがしたけど、すぐに明るい気分になった」と感想を述べた。
「北京週報日本語版」より 2008年7月31日
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