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鑑真和上記念プロジェクト 東外大学生の投稿
発信時間: 2008-11-06 | チャイナネット

まず何より、彼らとの会話やディスカッションを通じて得た衝撃は計り知れないものであった。中国人学生の勉学への意識の高さに圧倒された。また、同じ大学生でもこれほどまでに物事の見解が違い、熱意に溢れた人達がいるのかと思い知らされた。今までも中国の学生達と触れあい、こうしたことを感じさせられる機会が皆無であったわけではないが、今回の経験はそれらをはるかに上回るものであった。中国の人々とより意思疎通を図りたいという思いをもち大学に入学し、中国語を学んだ。言語の違う人との友好関係構築は容易なものではない。そういう認識があったからこそ敢えて今回のプロジェクトに参加した。心の中では言語という第一の障壁に向かい合いたいという挑戦の意味も込め、中国人学生との交流に臨んだ。しかし、そんな思いも中途半端に終わり、中国人学生を目の前に愕然とするばかりであった。日本語、英語を流暢に操る彼らに接し、その背景に彼らの語学勉強への弛まぬ努力が想像できた。語学を少しでも学んだ者として、それを学ぶのがいかに厳しいことなのかを知っているからこそ、彼らの学びに対する真摯な姿勢には脱帽せずにはいられなかった。自分の能力の及ぶ限りの英語・中国語で会話したが、拙い言葉では真に伝えたいことも伝えることが出来なかった。相手が話してくれた意見や価値観も実際には充分に理解する段階まで達することが出来なかったように思える。真の相互理解を生む為に必要な建設的な議論というものも、当然、言葉が上手く通じ合わない中では実現しなかった。語学を学んできたつもりであったが、実際には漫然と大学生活を過ごして来てしまった自身の現実を突きつけられた。それまでの自己への反省、課題発見の苦い訪中であったと肩を落とし帰国の途に着いたのは言うまでもなかった。

「人民網日本語版」2008年11月6日

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