楽天リサーチ株式会社は昨年12月、日本全国の男女各500人と北京・上海・広州の男女各240人を対象に、不動産に関するインターネット調査を実施した。調査によると、持ち家志向が強いことは両国で共通したが、住居の形態では、中国ではマンション、日本では一戸建てに圧倒的な人気が集まった。不動産に対する両国の意識の違いが浮き彫りとなった。日本の中国語紙「中文導報」のウェブサイトが伝えた。
「居住地域の5年後の不動産価格はどうなっているか」との質問には、日本では約5割が「変わらない」と答えたのに対し、中国では約7割が「上昇している」と答えた。「現在、不動産は買い時か」という質問には、日本では約6割が「わからない(しばらく様子を見たい)」と答えたのに対し、中国では約5割がはっきりと「買い時でない」と答えた。「現在、不動産は買い時ではない」と考えている人にその理由をきいたところ、日本では「さらなる不動産価格の下落が予想されるから」が、中国では「不動産価格が、まだまだ割高であると思うから」がそれぞれトップの回答となった。
不動産への志向に関する質問では、日本人では60.9%が「一戸建てを持ちたい」と答え、18.0%が「マンションを持ちたい」と答えた。「持ち家派」は合計78.9%にのぼり、「賃貸派」の21.1%をはるかに上回った。中国人では「マンションを持ちたい」が71.9%にのぼり、「一戸建てを持ちたい」はわずか6.3%に過ぎなかった。合計78.2%が「持ち家派」で、21.8%が「賃貸派」だった。年代別に見ても、日本ではすべての層で「一戸建て持ち家派」が、中国ではすべての層で「マンション持ち家派」がトップになった。生活観や文化の違いを示す結果となった。
「不動産購入のきっかけとなる条件」については、中国と日本のいずれも、「価格や立地など条件に合う物件が見つかった時」(日本72.0%、中国63.9%)がトップ、「貯蓄額が増え、頭金などの不動産購入資金のめどが付いた時」(日本40.6%、中国58.9%)が2番目となった。ただ中国では38.1%にのぼり3番目に多かった「結婚が決まった時」は、日本では15.1%に過ぎなかった。中国人には、結婚することと自分の家を持つことを結び付けて考える傾向があり、日本との文化の違いが際立った。
「人民網日本語版」2009年4月9日 |