中国の崔天凱駐日大使は22日、新華社のウェブサイト「新華網」の招待を受け、中日関係や近隣外交について、無数のネットユーザーとオンラインで交流した。「中日の相互信頼」に関するネットユーザーの質問に、崔大使は次のように答えた。
中日の相互信頼は確かにあまり厚くなく、比較的脆弱ですらある。これには多くの原因がある。歴史的な原因もあれば、現実的な利益調整の問題もあるし、両国間の相互理解の問題もある。だが、2つの国の間のつきあいや協力も、2人の人間の間のつきあいと同様で、相手に対する基本的な信頼がなければ、パートナーになるのは難しい。この問題の未解決は、長期的で健全な安定した中日関係の発展に、必然的に影響を及ぼす。わたしがこう考えるのは、最も心配すべき原因もここにあるからだ。もちろん、ここ数年で、双方の努力を経て、この問題はいくらか好転し、双方の相互理解・信頼も深まっている。だが、両国関係の重要性と比較すると、両国関係の発展の潜在性と比較すると、両国民の期待と比較すると、まだはるかに不十分だと思う。だから、なお一層の努力が必要だ。双方共に努力しなければならない。
もちろん、こうした努力には各方面のものもある。たとえば両国首脳が日常的に往き来し、顔を合わせることは、両国間の戦略的相互信頼にプラスだし、双方も確かに意識的にこのようにしている。このほか、両国政府の各機関、各方面間の対話・協議・協調も、今は割合緊密化している。それと同時に、基礎的な事は両国民間の相互理解だと思う。ここ数年、両国関係の改善に伴い、両国民間のつきあいも大幅に増加している。わたしは日本にいる間、国内各地・各界・各方面からの代表団を応接してきたが、これにはわれわれの若い学生も含まれる。
東京では中国の大学生、中高生、さらには小学生も応接したことがある。彼らはみなわたしに、訪日後、日本に対する直接的な理解が深まったと言う。特に今日の日本、今日の日本人がいったいどんななのかについて、自分の目で見て感じた理解が深まったと。ある中高生は帰国後わたしに寄せた手紙で、日本で得た印象や感想を、自分の先生や同級生にどのように紹介したかを伝えてくれた。こうした事をささいなことだと思ってはならない。とても有用なことなのだ。両国民間の信頼・理解が深まりさえすれば、両国関係は堅固にできる。だから今後われわれは、こうした事をもっと多く行っていかなければならない。
「人民網日本語版」2009年7月23日 |