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「俯瞰的に見た地球環境問題」のセミナーが開催 |
発信時間: 2009-10-29 | チャイナネット |
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2009年度第2陣中国青年代表団のために開催された環境セミナー「俯瞰的に見た地球環境問題」が、10月15日午前に東京の新高輪プリンスホテルで行われた。主催は日中友好会館、講演者は千葉工業大学惑星探査研究センターの松井孝典所長。 松井所長によると、2007年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4回評価報告書からは、20世紀の気候変化のデータにより、最近の地球温暖化の9割は人間活動がもたらしたものだということが分かるという。 地球温暖化の影響は様々で、高緯度の温度上昇は北極海氷を減少させ、海水の温度上昇は海水面を下げる。また強雨などの異常気象もますます増えており、これらの異常気象は生態系に深刻な影響を与え、特にアジアモンスーン地域では夏の降水量が増加する可能性もあると松井所長は説明する。 そして地球温暖化の影響を減らすためには「温室効果ガスの排出抑制の方法を検討して新しい方法を模索し、生活スタイルを改善しなければならない。それ以外にもできるだけエネルギーを節約し、太陽ネルギーなどの再生エネルギーを利用する必要がある」と話す。 また大気汚染については「ある国や地域で排出された有害物質は偏西風によりほかの国や地域に運ばれ、新しい国際問題を引き起こす。この問題に関しては国際的な枠組みを構築して対応しなければならない」と述べた。 最後に参加者から砂漠の改善について意見を求められた松井所長は「砂漠の改善は基本的な水を確保することで、砂漠での水の蒸発量は降水量より多い。また砂漠周辺の少ない森林を伐採すると砂漠化する。そのため出来るだけ砂漠の近くに木を植えて、土壌の水分を保ち、蒸発量をコントロールすることが大切だ。また海水の淡水化を合理的に利用し、国際共同開発した技術を利用したほうがいいだろ」と答えた。
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