12月24日に召集された特別国会で、自民党総裁の安倍晋三氏が第97代首相に当選した。第3次安倍内閣も発足した。安倍首相はすでに、批判を浴びているアベノミクスを継続し、改憲に向けて努力すると表明していた。

しかしほぼ全閣僚が留任となった安倍内閣は、国民の強い反発と国際社会の警戒を受ける中、改憲の実現が困難であり、未来の道は険しいと分析されている。

新内閣、右翼が揃い踏み

安倍首相は当選後に組閣に取り組み、いわゆる「第3次安倍政権」をスタートさせようとしている。前回の安倍内閣の閣僚は、まさに「右翼が揃い踏み」だった。その中には改憲支持派の江渡聡徳防衛相、日本の第二次世界大戦中の侵略の歴史を否定し、靖国神社を参拝した高市早苗総務相、右翼が釣魚島（日本名・尖閣諸島）の海域で実施した「慰霊祭」に出席した山谷えり子拉致問題担当相が含まれていた。

今回の組閣で、安倍内閣の右翼・保守色は薄れていない。防衛相に元防衛庁長官で右翼の中谷元氏を起用したほか、残りの閣僚は全員留任となった。これは輿論から「中身が変わっていない」という批判を浴びた。

ロイター通信は24日、安倍首相は日本に先制攻撃能力を持たせるよう主張している中谷元氏を防衛相に起用したが、これは外交関係を損ねると分析した。