日本の安保関連法案は17日の参議院本会議で採決され、正式に成立する予定だった。しかし野党が参院特別委員会の鴻池祥肇委員長の問責決議案と内閣不信任案を提出する可能性があり、18日に投票を延期せざるを得ない状況となっている。

連立政権を組む自公両党が参議院の多数の議席を占め、かつ次世代の党などの小規模な野党3党が与党と法案賛成で一致しているため、参議院本会議で採決されるのは時間の問題となっている。

国会議事堂内で「安保闘争」が白熱化すると同時に、国会議事堂前の市民による抗議活動も再びピークを迎えている。数万人の市民が雨の中、国会議事堂周辺で怒声をあげ、法案の廃案、安倍首相の退陣を求めた。抗議者は夜になっても立ち去ろうとしなかった。

複数の日本メディアが発表した最新の世論調査結果によると、安保関連法案に反対する人の比率は、賛成派を大幅に上回っている。

安倍政権が一切を顧みず法案を今週中に成立させようとしているのは、残りの会期中の審議で思わぬ問題が生じることを懸念しているからだ。また法案を早期成立させなければ、19日から始まる秋の5連休に、市民による想像を絶する規模の、抑えがたき抗議の嵐が吹き荒れる恐れがある。これは安倍政権が最も危惧していることだ。