中国人750人が足止め
空港が食品を提供
西日本の重要な空港であるため、多くの外国人客が今回の台風により足止めされた。中国駐大阪総領事館の情報によると、5日未明時点で関西国際空港内で約2650人の旅客が足止めされており、中国人が約750人含まれていた。旅客の基本的な需要を満たすため、空港と航空各社は緊急の食品と飲用水を配布し、旅客をなだめている。
香港から来た張さんは北京青年報の記者に次のように話した。今回は旅行で、香港快運航空の4日午後4時の便で香港に戻る予定だった。4日に関西空港に到着すると、ニュースで連絡橋が損壊したことを知った。張さんと友人は関西空港内で足止めされた。空港の電波が途切れがちだったため、外との連絡が非常に難しかった。香港快運航空に連絡を試みたが、電話がつながらなかった。
張さんによると、4日に関西空港で足止めされた旅客は多かったが、秩序に大きな乱れはなかったという。空港職員が旅客に乾パンとミネラルウォーターを配布し、子連れの旅客には紙おむつを配った。空港の一部の食品販売機とコンビニが停電で利用不可になり、開いていた数店では商品がすぐに売り切れになった。夜11時過ぎには商品がなくなった。
張さんと同じく関西空港で足止めされた陳さんの母は、瀋陽市からツアーで関西を旅行していた。4日の便で瀋陽に戻る予定だったが、台風により足止めされた。陳さんは北京青年報の記者に、次のように話した。空港は電波が悪く、4日午後に母と一度連絡してから連絡できなくなった。5日未明に再び母に連絡することができた。「母は船で神戸空港に移動する予定だと話したが、いつ帰国できるかはまだ分からない」
30時間弱も足止めの旅客も
新入生の入学手続きが遅れる
周さんは4日12時頃に関西空港に到着し、四川航空の旅客機で帰国するはずだった。午後に空港内の放送で、台風により欠航になり、大阪に戻る連絡橋が損壊したことを知った。彼女は関西空港に留まるしかなかった。
周さんは北京青年報の記者に、次のように話した。彼女はその他の3000人の旅客と、エアコンのない空港内で立ち往生するしかなかった。周さんは5日午後2時、空港の職員から連絡橋の片側の通行が再開したことを知った。中国駐大阪総領事館は立ち往生している中国人を迎えるため、車を派遣した。ガイドに導かれ、周さんは同行者と領事館の窓口で列に並んだ。彼女は同日午後4時、大阪に戻るバスに乗った。彼女は関西空港で30時間弱も足止めされていたことになる。
田さん(18)もそのうちの一人だ。彼女は今年、湖北省中医薬大学に合格した。合格祝いのため友人と日本をフリープランで訪れた。5日は田さんの入学手続きの日だった。彼女は4日に帰国し5日に入学手続きをするはずだったが、5日午後に関西空港で足止めを食らった。帰国の時期がいつまでも決まらなかったため、田さんは両親に代わりに学校に行ってもらい、自分は6日にシンガポール経由で帰国する予定だ。
同じく空港で立ち往生し入学手続きを行えないのは、上海出身の王さんだ。王さんは留学生で、今月14日に新学期が始まるが、留学ビザをまだ取得していない。「4日に帰国してから、大使館でビザの手続きをする予定だった」が、台風21号によって計画が乱れた。王さんが利用する日本航空は無料で11日の便に変更できるとしたが、彼女は一日も早く帰国したかったので8日の券を購入した。8日に帰国できたとしても留学ビザの手続きは間に合わず、留学を延期するしかないという。