「東洋の美」を体現　北京冬季五輪は氷上のカップルに注目

文＝蓮田氏

北京冬季五輪開幕式(撮影者＝新華社記者・厖興雷　2022年2月４日)

　2022北京冬季五輪が開幕した。2008年夏季五輪のような豪華絢爛絵巻の再現を思い浮かべていた日本人にとって、予想を心地よく裏切る見事な開会式だった。日本でも馴染み深い二十四節気から春が立ち上がる張芸謀監督の世界観と映像美、抑制の効いた斬新な演出は引き算の美。無駄な装飾が削ぎ落とされ、成熟を感じさせるものだった。

申雪選手・趙宏博選手(撮影者＝新華社記者・武巍　2010年2月15日)

　開会式の後半、懐かしい顔がチラッと見えた。バンクーバー五輪フィギュアスケート・ペア金メダリストの申雪さんだ。フィギュア団体戦では、パートナーの趙宏博コーチの姿も見えた。私はこの東洋の優美さと力強さを兼ね備えた申雪・趙宏博ペアの演技が大好きだ。動画で過去の演技を見ても、今も全く色褪せない。日本でもカップル種目が今季やっと頭角を現し注目されているが、アジアのペアを長い間リードしてきたのは彼らだ。

隋文静選手・韓聰選手(撮影者＝新華社記者・金馬夢妮  2021年11月6日)

　今大会のフィギュアスケートは、ペアが大トリを飾る。申雪・趙宏博組の流れを引き継ぐ隋文静・韓聰組の演技が楽しみだ。団体ショートの演技も圧巻だった。ペア選手にしては小柄な感じに見えるのに、演技が始まるとスロージャンプもリフトもダイナミックで高さがあり、その迫力に圧倒された。北京冬季五輪は氷上のカップル種目に注目だ。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年2月11日