中日両国>
japanese.china.org.cn |03. 11. 2022

北京で『分配制度、所得格差と共同富裕』『日本の「積極的な高齢化」の経験と啓発』シンクタンク報告書発表会が開催

タグ: シンクタンク 日本研究 共同富裕 高齢化
中国網日本語版  |  2022-11-03

(写真は主催側が提供)


 中国社会科学院日本研究所と中国社会科学出版社が共催する『分配制度、所得格差と共同富裕』『日本の「積極的な高齢化」の経験と啓発』シンクタンク報告書発表会並びに学術シンポジウムが2日、北京で開催された。この2つの報告書は、日本の現代化の各段階における所得分配制度の調整、貧富の格差に対応する政策と措置を整理し、日本の高齢化対応の経験と教訓を総括・分析した。これは中国の所得分配構造の改善、共同富裕の着実な促進、「積極的な高齢化」社会の構築に向け多くの案を示した。


 中国社会科学院日本研究所の楊伯江所長と呉懐中副所長、中国社会科学出版社の魏長宝編集長と王茵副編集長が、2つの国家シンクタンク報告書の除幕式を執り行った。(写真は主催側が提供)


 『分配制度、所得格差と共同富裕』(国家シンクタンク報告書)は今年10月の出版で、著者は中国社会科学院日本研究所党委員会書記の閆坤氏、財政戦略研究院副研究員の劉誠氏など。劉氏は発表会の報告の中で、「小康社会の全面的な完成後、中国は共同富裕を促進する発展段階に入った。第20回党大会の報告書は、共同富裕は中国の特色ある社会主義の本質的要求、中国式現代化の本質的要求と指摘した。日本は公認の『オリーブ型社会』で、貧富の格差は常に世界的に見て低い水準にある。日本の貧富の格差に対応する主な措置と対策を整理することで、中国の所得分配の格差縮小、共同富裕の実現に多くの啓発を提供できる」とした。

 

 『日本の「積極的な高齢化」の経験と啓発』(国家シンクタンク報告書)は今年9月の出版で、著者は中国社会科学院日本研究所社会研究室主任の胡澎氏、研究員補佐の郭佩氏。同報告書は社会保障制度、地域総合見守り体制、スマートな養老、高齢者人的資源開発、高齢者にやさしい社会、高齢者の社会参加、生涯学習型社会などの面で、日本が実施した「積極的な高齢化」の経験を総括・帰納した。中日両国は高齢化社会への対応、特に養老分野で協力の高い将来性を持つとした。


 (写真は主催側が提供)


 中国社会科学院日本研究所の楊伯江所長はあいさつの中で、「この2つのシンクタンク報告書は、中国の社会・経済発展における重要問題に焦点を絞っており、時代の特色が鮮明だ。その出版は中日国交正常化50周年を祝う贈り物と言える。日本の社会発展の対策や経験の研究は、中国の経済・社会発展の参考になる。これは時代の発展の需要であり、また日本経済及び日本社会を研究する学者への要求でもある」と指摘した。

 

 学術シンポジウムに出席した専門家は、2つの報告書の学術的価値と現実的意義を認めた。今後より詳細かつ深く日本を研究し、日本研究を中国の政策に役立てるため具体案を示した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年11月3日