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japanese.china.org.cn |02. 08. 2023

核汚染水海洋放出、全世界に被害をもたらす=福島原発事故被災者

タグ: 福島 汚染水 海洋放出 事故 被災者
中国網日本語版  |  2023-08-02

 福島原発事故から12年が経過するが、今も現地人に暗い影を落としている。日本政府が福島第一原発の核汚染水の海洋放出を強行する中、福島県の多くの現地人はこれが再び全世界に被害をもたらすと考えている。日本政府が瀬戸際で引き返し、海洋放出の決定を取り消すことを願っている。

 米山努さんは福島県いわき市の市民で、福島第一原発から60キロも離れていない場所で暮らしている。米山さんは2011年に福島原発事故を経験した。米山さんは、当時の日本政府は避難指示を速やかに出せなかったと振り返り、次のように話した。

 日本政府は当時、原発から5キロ圏内の住民に避難の通知を出したが、その後10キロ、さらには20キロに変えた。20キロの避難指示が出た時、原発付近ですでに高い放射線量が測定されたとの話があった。12日には1号機が爆発し、14日には3号機が、さらに15日には4号機が爆発した。これは非常に深刻な事態だった。避難の通知を受けていなかったが、私は3号機が爆発したその日に避難することを決めた。

 現地人は原発事故で重傷を負った後、十数年の再建を経てようやく一縷の望みを目にした。今や日本政府は核汚染水を海洋放出しようとしているが、これは現地ひいては全世界に再び被害をもたらす。

 福島原発事故はすでに全世界に大きな影響を及ぼしている。今や福島の住民は復興に取り組んでいるが、にも関わらず核汚染水を海洋放出し、再び各地に影響を及ぼそうとしている。福島県やその他の住民に、それから宮城県や茨城県などの漁師に、さらには太平洋諸国に大きな危害をもたらす。

 海洋放出でおしまいにするのではなく、核汚染水を引き続き陸上で保管することが安全かつ穏当な方法だ。放射性元素には半減期があり、今は急いで海洋放出する必要がない。私たちは海洋放出の決定に非常に失望しているが、私たちにできるのは抗議を続けることだけだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年8月2日