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japanese.china.org.cn |28. 03. 2025

2030年までに再生可能エネルギーの容量を2−3倍に増やす この目標を達成できるのは世界で中国だけ=田中伸男氏

タグ: 再生可能エネルギー ボアオ・アジアフォーラム
中国網日本語版  |  2025-03-28

中国網記者李明艶撮影

ボアオ・アジアフォーラム2025年年次総会の27日開催のサブフォーラム「グリーン電力の共同建設と共有」にて、中国、米国、日本、サウジアラビアなどの専門家がグリーン電力発展の現状と見通しについて共に協議した。元国際エネルギー機関(IEA)事務局長の田中伸男氏は会議後に中国網のインタビューを受け、中国はエネルギーモデル転換で世界に範を垂れたが、日韓などのアジア諸国は中国との連携を強化するべきだと述べた。田中氏の発言内容は下記の通り。

再生可能エネルギーと原子力でエネルギー自主化を加速する中国

トランプ氏は「米国のエネルギーの解放」大統領令を再開し、グリーン新政の政策転換にストップをかけ、米国のエネルギー戦略を全面的に化石燃料にシフトさせている。これとは対照的に、中国は世界最速のペースでエネルギーのモデル転換を推進している。電気自動車(EV)の普及率が持続的に上がり、風力及び太陽光発電量が2030年まで毎年3億トン相当の石炭のエネルギー消費に置き換わる見込みで、石油消費の歴史的な転換点を迎えようとしている。世界の30カ国弱が「2030年までに再生可能エネルギーの容量を2−3倍に増やす」としているが、この目標を達成できるのは中国だけだ。

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写真提供:ボアオ・アジアフォーラム事務局

中国主導の地域クリーンエネルギーネットワークの構築に期待

中国は「国家安全」を軸とするグリーン戦略で世界のエネルギー革命をけん引しており、欧州はこの発展モデルに倣っている。石油で輸入に完全に依存し、天然ガスの輸入が90%を超える日韓にとって、苦境を打破する鍵は中国との連携と協力にある。中国はEV、太陽光発電、風力発電などの分野で整った産業チェーンを持つ。リーダーとしてアジアの技術標準の共有を促すことができれば、北東アジアのエネルギー安全を大幅に高めることができる。特に米国が世界の環境保護への投入を減らす中、中国主導の地域クリーンエネルギー体制の構築は、日韓にとって最も現実的なソリューションになる。

原子力は多元的なエネルギー体制構築の重要な一環

世界の原子力発展の重要勢力である中国は現在、エネルギー体制の多元的な構築を推進している。2030年には世界最大の原子力利用国になる見通しだ。秦山原発の40年間の安全運転の実践は、中国の原発技術の先進性と信頼性を証明した。

福島原発事故後、世界の原子力安全基準が上がった。小型モジュール炉(SMR)は高い安全性と敷地面積が狭いという強みを持つため、特にアジア諸国の国土が限定的で、風力及び太陽光資源ではゼロカーボンの目標達成を支えられないという現状において、SMRのシーン適応性の価値がより顕著だ。中国と米国は現在、データセンターやAI計算力センターなどの新型シーンで導入されるマイクロ炉技術の研究開発で競争中だ。日本が今後この技術の趨勢を追い競争力を保つことに期待する。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年3月28日