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この熟語は物事はほどほどにするべきで、余計なことをするのは禁物ということを物語っているのである。

 

むかし、大むかし、楚国のある貴族が祖先の祭祀を終えたあと、一壷のお酒を自分の部下たちにふるまった。部下の一人が「わずか一壷のお酒なら、みんなで分け合うには少なすぎるのではないか。みんなで地面に蛇の絵を描くことで一つ勝負をしようではないか。一番早く蛇の絵を描き終えたものにお酒をあげることにしては」の案を持ち出したが、その他の部下たちもこれに大賛成であった。それでみんなが地面に蛇の絵を描き始めた。そのうちの一人がいち早くこの絵を描き終えたが、周りの人たちがまだ一生懸命描いているのを見て、鼻を高くして、「みんな遅いなあ。僕にはこの蛇に足を付け加える余裕さえあるわい」と言いながら、わざわざ蛇に足を付け加えた。すると、絵を描き終えたもう一人は「蛇ってもともと足なんかついていないのに、お前さんは一体何を描いたのか」とあざ笑いながら、彼の手中から酒壷を奪った。

この熟語は物事はほどほどにするべきで、余計なことをするのは禁物ということを物語っているのである。

 

「チャイナネット」 2009年8月31日