科学的素養を備えた中国の公民の割合は2023年に14.14%にのぼり、前年の12.93%から1.21ポイント上がった。中国科学技術協会が16日に発表した第13回中国公民科学的素養サンプリング調査の結果によると、その上昇ペースが上がっている。
14.14%が意味することとは?
中国は人口が多く、公民の科学的素養水準の基礎が弱く、底が薄かった。2010年のこの数値は3.27%のみだった。10年の取り組みを経て2020年に10.56%に上がった。10%以上はイノベーション型国家の人的資源が備わったことを示す。
1ポイントの上昇だけでも非常に貴重だ。調査を担当した中国科普研究所の王挺所長は、「国際共通の調査基準によると、20%を超えているのは少数の先進国のみだ。中国は23年に14.14%に達し、やや低い水準から中の水準へと大きく飛躍した。イノベーション型国家の先頭集団に邁進するため、科学技術人的資源の基礎を固めた」と説明した。
「全民科学的素養行動計画綱要(2021−35年)」などの綱領性文書の指導を受け、31省が近年、科学的素養行動「十四五」実施案を発表し、全民科学的素養行動の実施の掘り下げを促している。
高品質教育体系の構築を急ぎ、中国の教育普及水準の歴史的な飛躍を実現する。公平な科学普及を促進し、現代科学技術館体系の科学普及サービスの都市部から農村部へのフルカバーを実現する。科学普及人材チームを強化する。これら一連の実務的な措置の実施加速は、中国の公民の科学的素養水準の向上を力強く支える。
宇宙飛行士による宇宙授業、一連の大科学装置及びイノベーション拠点の一般開放、「研学旅行」の人気ぶり、知識類動画及び科学普及「人気配信者」の好評ぶり。さらには末端コミュニティでの漫才による科学普及生活百科、科学技術者の畑での農業技術及び知識の伝授。科学普及はより多元的な形式で私たちの生産と生活に広く溶け込んでいる。科学とイノベーションを尊ぶ社会の意識が高まっている。
とは言え、中国の公民の科学的素養の全体水準が依然として低く、世界の主要先進国のおおむね20−30%という水準との間に一定の開きがあることに注意すべきだ。中国は25年に「15%以上」を実現するため邁進中だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月17日